【ギタリスト高橋力が解説】初めて人前で弾く方のための5つのステップ

初めて人前でギターを演奏する方は緊張して何も出来なくなりがちです。本記事では現役ギタリストの高橋力さんが、人前で最高のパフォーマンスを発揮するための5つのポイントを解説します。

本記事の執筆者:高橋力さん

高橋さんは練馬区江古田にあるギター・ウクレレ教室Tritoneの講師です。13歳からエレキギターを始め、最初はロック系のギターに取り組みます。

高校を卒業してから音楽スクールへ。そちらを卒業後も有名ギタリスト達の下でジャズギター、クラシックギター、音楽理論を学び幅広い分野の知識・技術を身に着けます。

現役で舞台にも立ち、2008年には自身のギター教室「Tritone」を立ち上げるなど精力的に活動中。

なおTritoneではギター(エレキギター・アコースティックギター・クラシックギター)だけではなくウクレレのレッスンも行っています。また、簡易的なレコーディングも可能です。

はじめに

はじめまして、ギタリストの高橋力です。

ギターやウクレレの指導を通して気付いた多くの方々が悩んでいる本番への対策を記事にさせていただきます。

今回は「初めて人前で弾く方のための5つのステップ」を紹介していきます。初級・中級者のソロギター、ソロウクレレを想定して書いていますがもちろん他の楽器を演奏する時でも応用できますし、職場や学校でのスピーチなどのヒントにもなると思います。

ぜひ参考にして本番の日を迎えてください

Step 1.どこで弾くか決める

まずは演奏する場所を決めましょう。

オススメは友達数人の前での演奏です。勇気を持って友達に「この日にギター(ウクレレ)を聴いて欲しい」と事前に伝えておきましょう。

友達はワクワクして聴いてくれるので、演奏するこちらも適度なプレッシャーがかかります。
でも、そこまで深刻に考えないでください。お金を貰って演奏しているわけではありませんから、お互いに大らかな気持ちで楽しんでください。


逆にあまりオススメしないのは結婚式の余興演奏や大勢の人が集まる場所などです。友人の晴れの日にソロで演奏することはかなりのプレッシャーがかかります。

どうしても演奏したい、しなければいけない場合はバンド編成や何人かで弾くようにした方が無難でしょう。

Step 2.曲を決める

友達の前で弾く曲をあらかじめ決めておきましょう。

当日に弾く曲をあれこれ迷っているとあまりいいことがありません。なるべくなら友達も知っているポップスや映画のテーマ曲などを弾くと盛り上がるはずです。

そういった曲がレパートリーになければ無理に手をつける必要はありませんので、手持ちの曲を自信を持って弾きましょう。


また、今頑張って練習している曲よりも、昔から弾いていて余裕を持って弾ける曲の方が楽しんで弾けるはずです。

曲数はまず1曲だけにしておきましょう。アンコールを頼まれたらもう1曲弾いてみましょう。

1~2曲に絞って練習することで目標が明確になり完成度も高まると思います。

Step 3.なるべく暗譜で弾く

個人的には譜面を見ずに、暗譜で弾くことをお勧めします。

指の運びやフレットの場所をしっかり確認できますし、「譜面を読む」という作業が1つ減りますので演奏に集中できるはずです。

譜面を読むのが得意な方や、譜面がないと不安だという方は無理して暗譜しなくてもいいと思います。自分にあった方法が一番不安なく弾けると思います。

もし、途中でど忘れしてしまったら、、、何事もなかったように覚えているところから弾き直しましょう。

Step 4.完璧を求めない

やはり人前での演奏で一番多い悩みが「間違えて恥ずかしい思いをしたくない」ということです。

しかし、聴いている方々は自分が思っているよりミスのことは覚えていなかったり、わからなかったりするものです。

今までやってきた練習を信じて思い切って弾いてみましょう。ミスした所はまた練習して、次の演奏で弾けるようにすれば問題ありません。

「大事なのはミスしないことではなく一生懸命弾くことだ!」と唱えてから演奏してみてください。

Step 5.演奏を楽しもう

聴いている友達は完璧な演奏を求めているわけではありませんし、あっと驚くような技巧的な曲を期待しているわけでもありません。

「演奏しているあなた」を見ることを楽しみにしています。極度に緊張して苦しそうに弾いていては、聴いている人が「大丈夫かな?」と不安に思ってしまうでしょう。ですので演奏しているだけで100点満点、うまくいったら儲けものくらいに考えましょう。

音楽を通して時間と空間を共有できるということは本当に素敵なことだと思います。是非、演奏と緊張感を楽しんでください。


以上の5つのステップを参考にして初めての本番に臨んでください。

はじめは何事もうまくいかないものですから思うように弾けなくても深刻に悩んだり落ち込まないでくださいね。

人前で弾くことに少しずつ慣れていけばパフォーマンスも上がっていきます。本番に強くなりたい方は以下の番外編も参考にしてみてください。

番外編

本番に強くなるための練習法を紹介していきます。

公園で弾いてみる

多くの方は一人で楽器の練習をしていると思いますが、たまには公園で弾いてみると良い練習になります。

人目のあるところに行って、人目を気にせず弾く練習です。歩いている人が立ち止まって聴いてくれると、急に緊張しはじめたり、いいところを見せようとしたり、ミスしないように慎重になったりといつもと違う行動をしてしまいますが、落ち着いていつも通り弾くように心がけましょう。

こうすることで段々と本番と練習の垣根がなくなっていきます。

録音してみる

演奏を録音することは自宅でも人目を作り出す良い方法です。

録音ボタンを押した瞬間緊張しはじめてしまう人も多いと思いますが、これもうまく弾こうと気負ってしまうことが原因です。

今の自分を信じて思い切って弾いてみましょう。ミスした所はまた練習して修正しましょう。

最後に

以上で「初めて人前で弾く方のための5つのステップ」を終えたいと思います。読んでいただきありがとうございました。

音マグ編集部より一言

高橋さんは現役のギター講師でもあるため、より多くの始めたてミュージシャンに届くと嬉しいという事で快く本記事の執筆を引き受けてくれました。

普段一人で弾いているときは気にならないけど、本番になったとたん何も出来ないという方は結構多いと思います。本記事が鋼のメンタルを手に入れるきっかけとなれば幸いです。

合わせて読みたい記事はこちら

関連記事
人気
カテゴリー
人気の記事

昨日の人気の記事

関連記事