【DTMブロガーwararyoが解説】初めて曲を作った初心者DTMerに贈る4つの「目的」

先輩DTMerのwararyoさんが、初めて曲っぽいものを1つ完成させたDTM初心者へ向けて次なるステップを4つ解説!ひとつひとつ身に着けていきましょう。

記事の執筆者: wararyoさん

現役大学生DTMブロガー。使用DAWはCubase。中高共に吹奏楽部に所属していたが、大学入学と同時にCubaseを手にし、所属するゲーム製作サークルの活動と自身の音楽制作を両立させている。

自身のブログでは自身の制作した曲や、Cubaseの使い方、音楽制作に使用できる機材のDIYなど、オリジナルコンテンツを発信中。

商用利用ではない楽曲の制作依頼も引き受けており、ブログから問い合わせ可能。

はじめに

自分の曲のどこを良くしたいのか考えて楽しくDTMしよう、というお話です。

はじめまして、wararyoと申します。CD作ったりゲーム音楽作ったりしてます。

僕が初めて曲を作ったのは3年以上前です。誰にも聴かせずPCの中に封印していたのですが、ある日友人が勝手にその曲を流してしまったことがあります。当時は恥ずかしかったですが、今では良い思い出です。

この記事はそんな「曲のようなものを1個つくってみた」DTM初心者が対象です。

DTMの世界は広すぎる

みなさんの中には「DTMで曲っぽいものを作ってみたはいいけど、これからもっといい曲を作るために何をすればいいのか分からない!」という方も少なくないのではないでしょうか。
かくいう僕が、初めて曲を作った後に思い悩んだ一人だったりします。
それもそのはず、DTMの世界というものは途方もなく広いのです。

一口にDTMと言っても、その中には多くの分野が含まれています。
最近は作曲・編曲・作詞・ミックス・マスタリングを一人でこなす人が少なくありません。そしてこれらのそれぞれの分野が奥深さを持っており、本当にキリがありません。

この広いDTM世界で「自分の曲をもっと良くする」ためには、自分の曲のどこをもっと良くしたいと思ってるのかを考えると、楽しく上達できるのではないかと考えています。

この記事では、代表的な「自分の曲のココをもっと良くしたい!」という目的を4つを取り上げ、役立つキーワードなどを紹介していきます。

前提

この記事は現代のポップスやエレクトロを作りたい人向けに書いています。クラシックなどを作りたい方にはおそらく不十分です。

もっと良いメロディを作りたい!

主に作曲の分野になります。

長調と短調を意識しよう

調(スケール)という概念があります。

長調(メジャースケール)と短調(マイナースケール)はその代表格です。聞いたことある人も多いかもしれませんね。いずれも12個の音階の中から7つを抜き出しています。長調のほうが多いイメージですが、かっこいいエレクトロなんかは意外と短調です。


実は短調には3種類あります。余裕ができたら調べてみると良いです。


長調や短調からさらに音を5つに厳選したペンタトニックスケールというものもあります。音の選択肢が減ることで曲が作りやすくなります。ぜひ一度使ってみてください。

慣れてきたら転調にも挑戦してみましょう。難しいですが気持ちいいですよ。

耳コピは勉強になる

メロディに関しては、すでに世に存在する良いメロディから学ぶのが有効です。

「ここでスケール外の音を使ってるんだ〜」「階段状に音を配置すると自然なんだ〜」「同じフレーズを繰り返すとなんか説得力があるなぁ」などの発見ができます。

ちなみにCubaseはスケール外の音を見つけやすいです。「Cubase コード支援」で検索ゥ!

もっとエモい響きを出したい!

主に編曲の分野になります。

コードを学ぼう

ダイアトニックコードとディグリーネームを理解しましょう。「FメジャーキーでのIIIm7」などという言葉の意味が分かれば十分です。現代のポップスに使われるコードの半分以上はダイアトニックコードなので、本当にこれで十分です。

SoundQuestというサイトでは無料で高品質なコード理論が学べます。神

ただし後半になるとべらぼうに難しいので、理解できるところまで読み進めれば十分です。

▲SoundQuestサイトの様子

定番コード進行で手軽にエモく

「王道進行」「小室進行」など、定番と化しているコード進行があります。濫用は良くないですが、一度使ってみると幸せになれます。

低音だって大事

「曲の良さの半分はキックとベースで決まる」というのは僕の持論です。
僕らが想像する以上に、低音というのは大事です。

ベースの基本は「ルート弾き」ですが、スライド奏法やウォーキングベースを取り入れると曲の質が上がるでしょう。

プロみたいな音質にしたい!

編曲やミックス・マスタリングの分野が役に立ちます。

いろんな音色(おんしょく)や表現を知ろう

今自分が持っている音源を立ち上げて、いろんなプリセットを触ってみましょう。きっとお気に入りの音色があります。

SUPER SAWなどの定番サウンドを知るのも良いです。
クラシックに使われる弦楽器や打楽器の知識も意外に役に立ちます。

もし名前がわからないなら「DTM レコード 止まるやつ」「DTM シュー」といった頭悪いワードで検索してみましょう。案外ヒットします!

またSleepfreaksというサイトではDAWや音源の使い方を多数公開しています。僕もいつも見ています。

▲ サイト「Sleepfreaks」の様子

ミックス・マスタリングの世界へ

音同士がケンカしないように整理してあげることをミックス、さらに全体の音の感じを整えることをマスタリングと言います。


石田ごうきさんの『音圧アップのためのDTMミキシング入門講座!』は分かりやすくまとまっていてオススメです。

NeutronやOzone、LANDRなど、ミックスとマスタリングの一部を自動化してくれる道具はぜひ使っておきたい所です。特にNeutronは世界が変わりますよ!

曲を作る環境も大事

良い音を作るためには良い音が聴ける必要があります。オーディオI/Fとモニターヘッドホンは是非とも欲しい所。スピーカーも何かしらあった方が良いです!

もっとたくさんの人に聴いて欲しい!

曲を公開するならYoutubeとSoundCloudとTwitterは三種の神器ですね。とりあえず全部に上げておくという人も多いっぽいです。

アルバムにして売るのも楽しいですよ!FrekulやTUNECORE、BOOTHは知っておいて損はないです。CDにしてM3で売っちゃってもいいかも?夢が広がりますね。

【総括】全部できる必要はない

以上、ありがちな4つの目的を紹介しましたが、注意して欲しいのは、全部できないといけないなんてことはないということです。

バランスよく触るのもいいですが、「俺はコード進行が好きだからコード進行だけやるぜ!」というスタイルも素晴らしいと思います。

ここに書いてある情報を元に、自分のペースで、楽しくDTMを続けてもらえれば嬉しい限りです。

音マグ編集部より一言

本記事ではDTMブロガーのwararyoさんが、DTMで出来た曲っぽいものをどんどんパワーアップさせるためにすべき事を解説してくれました。

wararyoさんもこのようにひとつずつ学んで来て、現在は作曲の仕事もカジュアルな形ですが引き受けているわけです。ネットやDTM教室を活用して、どんどん成長していきましょう!

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