【ベーシスト タカバタケ俊が解説】ベース初心者・未経験者が知るべき4つのこと

ベーシストでブロガーであるタカバタケ俊さんが、ベース初心者またはこれからベースを始める方へ向けて伝えたい4点をまとめて解説!

記事の執筆者:タカバタケ俊さん

高校でベースを初めて握り、大学卒業後のバンドデビュー以降、現在までライブ・レコーディングのサポートなど積極的に活動中。Fender ジャズベースの使い手。

現場での演奏だけではなく、マンツーマンのベースレッスンやオンラインでのベース音源制作受注など活動の幅を広げている。

ブログやtwitterでは自身の活動や音楽に関する情報を発信している。

1.はじめに

こんにちは。ベーシストのタカバタケ俊です。このたび執筆依頼をありがたくも頂き、ペン(キーボード)を手にしております。

今回は初心者向けの記事ということなんで、4弦ベース&右利きを前提に話を進めていきます。


かく言う自分自身は専門学校に通ったり誰かに師事したりということが一度もないままここまで来てしまっている人間。

こうしてベースでご飯を食べていけてるのが今も不思議でなりませんが、そんな完全我流スーパー邪道人間だからこそぶっちゃけてしまえる爆弾発言。それは、、、

「一人でやるベースの練習は楽しくないよ」

ということ(笑)

2.ベースの立場や役割

これを読んでる方のほとんどがまず「音楽ありき」「アーティストありき」で楽器(今回の場合ベース)を手にしていると思います。

中にはとても贅沢な家庭環境で、物心ついた頃からベースが身近にあった方もいるかも知れませんが、まぁ非常に稀でしょう。

「あ〜この曲カッケーなー」「このバンドみたいになりたいなー」とか、先にそれがありません?

なんなら「ベースって何?」ってとこからスタート。

ベースのひとり練習が楽しくない理由

ではなぜベースの練習は楽しくないかというと、それ単体では音楽として成り立ちにくいからです。

音楽とは簡単に言うと「メロディ」「コード(和音)」「リズム」。前衛的な音楽やアバンギャルドなものを挙げればキリがないので、あくまで一般的にね。

ちなみにギターやピアノが音楽として成り立ちやすいってのは分かりますよね?コードもメロディも楽器単体で表現しやすい。だからこそ弾き語りってものがあるわけです。

同時にドラムだけでは成り立ちにくいというのも分かると思います。


余談ですが、飲み会を開催するとベースとドラムの出席率が異常に高い!そして最後まで残ってるのはベースとドラムであることが多い。

きっと家で一人でいてもつまらないって分かってるからなんだと思う(笑)

これはあながち間違いじゃないはず。。。

ベースの役割の真実

よく雑誌や教則本で「ベースはメロディもリズムも奏でられる楽器だ!」とか「ベースという範囲にとどまらない」なんて謳い文句を目にしますが、本来の役割は楽曲の最底辺の音程を担う立場。

もちろんソロ弾きまくり!コード弾きしまくり!ルーパーで音重ねまくり!とかベースらしからぬ(ここでは敢えてそう言わせてもらいます)やり方で、ベース一本のみで楽曲を成り立たせる方法は沢山ありますが、その高みに辿り着くのは所謂ベースらしい奏法を身につけてからの話。

例えば4弦の開放弦のEをべべべべ〜♪と弾いても、その上にどんなコードが鳴るのか、どんなリズムが入るのか、どんな歌が入るのかによって全く違ってきます。


つまりベースという楽器は「誰か他の楽器と一緒に演奏することによってその真価を発揮する楽器」なのです。

3.ベースの具体的な練習方法

一人で部屋でメトロノームに合わせて延々と黙々とどんな曲かもイメージの湧かない単音を刻み続ける。勿論それもアリですし、自分も今もやりますが、闇雲にそれだけやるのはもはや練習ではなく修行の領域。

想像しただけでも楽しくないし、やっててこれっていつどこで何の役に立つんだろ?って思ってしまいます。あ、勿論役に立つんですよ?でも誰かと一緒に音を出す喜びは得られません。

じゃあまだバンドも組んでないし、CDやYouTubeに合わせて弾ける曲も一曲もないしという人はどうすれば良いのか。。。


そんな超初心者でもすぐに弾けるベースソロがあります!、、、ってお前さっきと言ってること違うやんけ!と突っ込まれるかも知れませんが、僕を信じてください。

4.初心者でも弾けるベースソロ⁈

まずはドレミファソラシドの場所を覚えましょう。いろんなポジションが想定できますが、ここでは

【ド】音は3弦3フレットを中指で押さえ、以降

【レ】小指で3弦5FL

【ミ】人差指で2弦2FL

【ファ】中指で2弦3FL

【ソ】小指で2弦5FL

【ラ】人差指で1弦2FL

【シ】薬指で1弦4FL

【ド】小指で1弦5FL

でお願いします。開放弦(0フレット)は×です。


ここからは簡単です。
「ドドソソララソ、ファファミミレレド〜」

「ドレミ ドレミ ソミレドレミレ〜」

「ソミミ ファレレ ドレミファソソソ〜」


どうでしょうか?

あっという間にレパートリーが3曲!しかも誰しもが知る名曲!我が国の初等義務教育の恩恵がまさかこんなところで受けられるんですね〜。

こんな感じでベース一本でもメロディを弾くことが出来れば、ひとりぼっちの練習も楽しくなるはず!

5.ベースにおける体重移動の秘訣

少しずつレベルアップ

ここからさらに追求して、メトロノームに合わせて弾いてみたり、左手の押弦を注意していきます。メトロノームはスマホのアプリとかで簡単に手に入ります。

最初はゆっくり目(♩80)ぐらいが良いと思います。遅すぎると逆にしんどいはず。

そして左手はきちんと指定されたフレットの真横を指で押さえられているかが重要です。


最初は小指に力が入らなかったり、指が届かないよー!なんて思うかも知れません。では騙されたと思って、指板の上に手を思い切り拡げて置いてみて下さい。

人差指から小指まで軽く4フレット分ぐらいカバー出来ませんか?意外でしょ?

体重移動が重要

ではどうしていざ演奏しようとすると届かないのか。一つのポイントに体重移動があります。

例えば皆さんが歩いている道端に水たまりがあって、そこを飛び越えようとする時、必ずどちらかの足に重心が乗った状態でもう片方の足で跨ごうとするはずです。大きく足を開かねばならない時ほど、きちんと軸足を意識するはずです。


これを指先に置き換えた場合。

多くの初心者の方は「小指が遠い」と思うと、他の指も全部離してしまって小指のポジション(この場合5フレット)を押さえようとします。

試しに人差指で2フレットを押さえ、親指と人差指で指板を挟んだまま小指をぷらぷらさせてみて下さい。さっきより手が拡がりませんか?

重心が残っている状態なので、そこを軸に手を拡げることが出来ているんですね。


先ほどのドレミの話に戻すと、一音弾いたら次の音を出すまでその指は離さないままでいます。そうすることによって、音と音の繋がりがスムーズになるし、運指の練習にもなるし一石二鳥!

親指の位置もチェック!

もしそれでもうまくいかない場合は親指の位置を確認してみて下さい。不自然に上の方(低音弦側)に寄っていると手が拡がりません。

これは一度ベースを持たずに左手を拡げてみるとよく分かると思います。親指の場所によって手が開きやすくなったり開きにくくなったりするはず!

6.おわりに

いかがでしたでしょうか?

同じ音を何小節も弾くよりもはるかに楽しくかつ効果的にできる練習方法。そして動画や本ではいまいち分かりにくい左手の運指のコツ。

ですが、これはあくまで一人で練習するときのお話です。包丁の使い方が上手だからといって美味い料理が作れないのと同じ。

ここをスタート地点として、いろんな人たちとアンサンブルしていくための筋トレだと思って頑張って下さい!

音マグ編集部より一言

ベース初心者が知るべき4つのポイントをまとめて解説してくれたタカバタケさん。突然のオファーにも友好的に対応してくれました。記事のノリからもそのフレンドリーさが伝わってきますね!

独学からプロまで上り詰めたからこそ分かるベースの神髄、特に初心者の方にきっと役に立つはずです。

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