8ビートとは、8分音符を基調としたリズムで、ロックやポップス等でよく用いられます。音にすると「ツツタツ ツツタツ」といったリズムになります。みなさんも一度は耳にした事があるでしょう。
8ビートでは、右手でハイハット、左手でスネアを叩きます。右手ののハイハットは8分音符を刻み、左手ののスネアは2泊目と4拍目で叩きます。
バスドラムは様々なパターンが考えられますが、もっとも基本的なパターンだと1拍目と3泊目にバスドラムを鳴らします。また、ロックドラムでは、3拍目のバスドラムを「ダダッ」っと8分音符で奏でるパターンも良く用いられます。
上記で紹介した「ドチタチ ドチタチ」、もしくは「ドチタチ ドドタチ」というパターンが基本ですが、バスドラの鳴らすタイミング、ハイハットの刻み、ハイハットのクローズやオープンなどを用いてアレンジする事で、無数のリズムパターンを作り出す事が可能です。
ディスコビートやダンスビートは、いわゆる「4つ打ち」のリズムパターンの事を指します。4つ打ちとは、バスドラムを4分音符で鳴らすリズムのこと。踊りたくなるようなノリの良さがこのリズムパターンの魅力です。
ダンスビートでよく使われるパターンでは、8分裏でハイハットのオープンを鳴らします。各ドラムパーツの音を文字であらわすと、ハイハットは「チッターチッター チッターチッター」、バスドラムは「ドンドン ドンドン」、スネアは「ウンタン ウンタン」といった感じになります。
ハイハットの刻みは8分音符の場合と、8分裏だけを刻む場合があります。8分裏のみを刻むと、よりハイハットオープンの音が鮮明になります。
また、ハイハットではなくライドシンバルのカップを8分裏で刻むパターンも良く使われます。
シェイクビートとは、16分裏にスネアの音を加えた8ビートから派生したリズムパターンのこと。これもよくロックやポップスで頻繁に耳にします。揺れるようなリズムなため、シェイクビートという名前が付けられています。
ハイハットは8ビートと同じく8分音符の刻み。バスドラムは、1拍目と3拍目裏(3拍目に8分音符2打の場合もあり)となります。そして、スネアは通常の8ビートと同じ2拍4拍に加え、2拍目の16分音符の4つ目、3拍目の16分音符の2番目にスネアを叩きます。
リズムパターンは音で表すと、「ドッチッタンチタ チタドンタンチッ」といった感じになります。16分音符裏のスネアの音を小さめに叩くパターンも良く用いられます。16分裏のスネアは曲に応じて音量を調節すると、表現力豊かになります。
2ビートは、2分音符を基調としたリズムパターンで、メロコア等でよく用いられます。また、曲中でダブルタイムになる部分でよく登場します。2ビートで叩く事で、曲にスピード感を与える事が出来ます。
2ビートの手順はとても簡単。ハイハットは4分音符を刻み、スネアは2拍4拍、バスドラは1拍目と3拍目に入れ、3拍目のバスドラムは8分音符2打、もしくは8分裏で鳴らす事も良くあります。
音を文字で表すと「ドンタン ドドタン」「ドンタン ンドタン」といった感じになります。
とてもシンプルな手順ですが、早いテンポで叩かれる事が多いため、正確なリズムを刻み続けるには練習が必要です。
16ビートは16分音符を基調としたリズムパターンです。ロックやポップスでは、Aメロ、Bメロ、間奏などでたまに耳にします。
手順はハイハットを両手で16分音符を刻み、2拍目、4拍目の時だけ右手を移動させてスネアドラムを叩きます。バスドラムは様々なパターンが考えられますが、1拍目、3拍目に鳴らすのが最も基本的なパターンでしょう。
リズムを文字で表すと、「ドチチチ タチチチ ドチチチ タチチチ」となります。
16ビートのアレンジでは、バスドラムの鳴らすタイミングの他に、ハイハットの刻みを変化させるという手法が良く用いられます。
例えば、8分裏オープン、16分裏オープンを加えたり、アクセントで変化を付けたりといった事が行われます。また、6連符や32分音符を混ぜて洗練させる方もいます。
16ビートは両手でリズムを刻み続けるため、難しく感じる人も多いでしょう。そこで、初めは右手の動きだけでビートを刻み、慣れてきたら左手を加えるという練習法をおすすめします。
16ビートから左手を抜くと、片手で8ビートを叩く事になります。この感覚を持ったまま左手を加えると、16ビートのリズムがシンプルに感じるはずです。中々16ビートが安定しないという方は、是非お試し下さい。
シャッフルは3連符を基調としたリズムパターンで、跳ねた感じの8ビートになります。
ハイハットは3連符の真ん中の音符を抜いた「チッチ」というリズムを刻み続けます。スネアは普通の8ビートと同じ2拍4拍、バスドラムは様々なパターンが考えられますが、最も基本的なパターンでは1拍目と3拍目で鳴らします。
シャッフルのリズムを文字で表すと、「ドッチタッチ ドッチタッチ」となります。
ハイハットの刻みが出来ないという方は3連符を叩く練習が必要です。「右左右 右左右…」という手順でメトロノームに合わせて3連符を叩きましょう。
この手順になれたら、右手をハイハットに持っていき、左手はスネアに置き、同様の手順で叩きます。すると、ハイハットの刻みが「チッチチッチ」とシャッフルの刻みになります。後は左手のスネアの音を抜き、左手でバックビートを叩けば、シャッフルが完成します。
ちなみに、上記で紹介した「右左右 右左右…」という手順は、最も有名なシャッフルリズムであるロザーナのハーフタイムシャッフルを叩く際に役立ちます。
4ビートは4分音符を基調としたリズムで、ジャズでよく用いられます。4ビートもシャッフルと同様、3連符の跳ねたリズムになります。
4ビートでは、ライドシンバルとハイハットでリズムを刻みます。ライドシンバルは「チーチッチ チーチッチ」と叩きます。尚、チッチの部分は、3連符の真ん中の音符を抜いたリズムです。ハイハットは、2泊目と4拍目で踏みます。
これで4ビートのリズムは完成ですが、場合によってはバスドラムを4分音符でかすかに鳴らす場合があります。このテクニックの事はフェザリングと呼びます。
4ビートでは、左手と右足(バスドラム)が自由です。一般に、左手のスネアとバスドラムは、他の演奏者に合いの手を入れる(コンピング)ために使います。この点が8ビートや16ビートと大きく異なります。
4ビートでのバスドラムやスネアの入れ方をマスターするには、プロのジャズドラマーの演奏に耳を傾けるのが一番です。耳で聞いた演奏を譜面にして、真似をする事から始めてみて下さい。
以上、本記事ではドラムの基本リズムパターン・ビートについて初心者向けに解説しました。今後も状況に応じて基本リズムの解説を追加していきますね。
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